現在記事の一部を更新中です。ご了承ください。2026.5.29
DIYで天井裏に断熱材を敷き詰めたところ、夏場の2階の暑さが大幅に緩和。DIYでその効果を実感できた数少ない例の一つです。
夏になると階段踊り場から上は熱地獄
屋根裏の熱が下の居室まで下りてくる
毎年夏場には熱せられた屋根の熱がそのまま天井を通過して降りてくるため、2階に上がる階段の踊り場付近では既に熱塊に阻まれてしまう状況でした。
しかし天井裏に断熱材を敷いたところ驚くほどの効果があったのです。
屋根裏へのアクセス
一般的に押入れの上から屋根裏に入れるようになっていることが多いようです。
そもそも屋根裏に入ることができない構造の場合は、天井板をはがして下から断熱材を配置する方法があります(素人作業では難しいかも)。
我が家では屋根裏に収納庫を作っており、折り畳み式の梯子も設置していたので、気持ちの上でも始めるのは簡単でした。


夏の屋根裏は超高温なので、昼の作業は控えた方がいいよ
DIYで天井裏に断熱材を敷く
単に断熱材を敷き詰めることの他にも作業があるので、主な作業内容を箇条書きにしてみました。
1. まず「気流止め」を行う
我が家は最初から外に接する壁内に断熱材は入っていません。
床下の湿った空気は壁内を上昇し、天井裏つまり屋根裏空間に流れます。逆に屋根裏の膨張した熱気は壁内の空間を通じて下に降りていきます。
温度差があるところでこの空気の移動があると結露を生じる恐れがあり、断熱材が入っていたとしても「気流止め」をして壁内の空気の流れは遮断する必要があります。
気流止めがある家と無い家の構造上の比較


この気流止めが簡単に施工できる部材が市販されています。その一つがグラスロン間仕切りエースというものです。
この間仕切りエースはグラスウールがポリエチレンの袋に入っていますが、結露防止のため袋のピンク側の面が「孔あき」、反対側はが「孔なし」となり透湿性を確保しているものです。
間仕切りエースの実物写真


この孔が空いている側が内側になるように二つ折りにして「屋根裏」と「床下」の両方に施し、その間の隙間の気流を止めるものです。


下図は2階天井裏の写真です(断熱材施工途中に撮影したものです)。
壁の隙間は下からそのまま屋根裏空間に続いています。
下の写真ではその部分に気流止めの「間仕切りエース」を詰めて隙間を塞いでいます(○部分)。




間仕切り壁:部屋と部屋とを区画する壁で、外壁のように屋外には接していない



20年以上も前だと、「気流止め」を知らない大工さんは多かったんだ



当時は北国にならって九州でも壁に断熱材を入れるのが流行りだしたんだが、「気流止め」の知識が無かったので結露被害の苦情が多く、それ以降断熱材施工はしたことがない…(工務店社長に聞いた話)
閉じ込められた「空気層」は断熱効果抜群? 気流止めの効果大
我が家の壁には断熱材が入っていません。夏の夕方、家の西側に面したトイレに入ると壁が熱を放っているのがよくわかり、汗を流しながらトイレに座っていたものです。ところが気流止めをしたところ不思議なほどにこの暑さが無いのです。壁内の空気の流れを止めただけなのに。実は気流止めをしたことにより壁内に安定した「空気層」ができたんですね。このことについては専門家のブログをご覧ください。 → 断熱するには「空気層」が効果的って本当?
2. 断熱材を端から丁寧に敷き詰める



気流止めが済んだら「天井裏に断熱材を敷き詰める」作業に入るよ。
天井裏に断熱材を敷いていきます。


使用した断熱材はマットエースといって片面が防湿フィルムになっている袋に断熱材を収めたものがあります。
気流止めでご紹介した「間仕切りエース」のサイズを大きくしたようなものです。
断熱材だけを購入するよりも袋入りの方が安いそうです(需要の違い)。
サイズが430mmX2740mmの長方形なので、天井の面積からある程度の必要枚数を計算することができます。


このマットエースを防湿フィルムの面を室内側(天井であれば下側)にして天井裏の端から隙間なく敷き詰めていきます。



防湿フィルムは耳の部分を伸ばして隣同士が重なるようにした方がいいよ
天井を吊っている部材や電線の箇所はマットエースに切り込みを入れて交します。
間取りによって縦方向に敷いたり横方向に敷いたりと調整が必要ですが、最終的にはカットする箇所も当然出てきます。
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マジックハンドが大活躍


軒先に近くなるほど高さが狭くなるため体を入れるのが難しくなります。こんなときはマジックハンドが重宝しました。
マジックハンドもマット自体も軽いので、自分の腕のように自在にマットを扱うことができます。これはぜひおすすめです。





マットを敷くと梁などが見えなくなるので、うっかり天井を踏み抜かないようにね



天井裏に2X4材などを置いて足場にすると作業の効率もいいし、安心感もある
隙間はできるだけなくす
マットエースを二段重ねにすると隙間をなくす効果が大きい
二段目は防湿シートを剥いで直交するように重ねる
二段重ねにする場合、上の層にはもはや防湿シートは不要なので裸のグラスウールを敷き詰めても構いません。
2段目マットエースの防湿フィルムを剥がす理由


二段目の防湿シートは全面剥いでもいいのですが、形がまとまっていた方が作業が楽なので帯状にいくつか残しました。





防湿シート(防湿ポリエチレンフィルム)は天井板と断熱材の間に1枚あればいい。上にもう1枚シートがあったらそこで湿気が籠ってしまうんだね。
● 一段目のマットエースの上に直交するように置く





この作業は屋根裏に入らないとできないよ。
壁コンセントに隙間対策(気密カバー)を施す
気流止めをしても壁体内の空気はあらゆる隙間、例えば壁コンセントの隙間からも出ようとします。
下図のようにコンセント周りを気密カバーで覆うことにより気密をかなり保つことができます。



壁コンセントは数が多いから、少しずつやるといいよ。








この作業はコンセント本体からの電線の取り外しを伴うため電気工事士の資格を要します。
しかしカバーに切り込みを入れて電線をスライドさせて入れる方法なら、電線を外すわけではないので無資格でもかまいません。
検証としては正確ではないが、設置後の温度(気温)で比較してみた
下図は屋根裏、2階居室、そして屋外の気温を連続測定(1分おき)した結果から、1時間ごとのデータを抽出してグラフにしたものです。
屋根裏最高温度が43.1℃のとき





エアコンなしで室内が32.6℃というのは、こんなものかな



この時でも屋根裏は40℃をはるかに超えてるのね
なお、測定に当たっては連続して計測可能かつ遠隔でデータを確認できる温湿度計を使用しました。
ただ、グラフではわかったようでいまいちわかりにくいところがあるので、観察を行った2ヶ月の中から数日を選択し、屋根裏が最高温度になったとき(17時前後が多い)の各点の温度を比較のため一覧にしてみました。(測定は2025年夏です。)
| 測定日 | 屋根裏 (℃) | 2階居室(℃) | 屋外(℃) |
| 7月7日 | 43.1 | 32.6 | 32.2 |
| 7月29日 | 38.1 | 32.2 | 32.2 |
| 8月5日 | 40.7 | 32.8 | 33.4 |
| 8月13日 | 40.8 | 32.4 | 31.7 |
| 8月18日 | 39.2 | 32.2 | 32.9 |
上の表から、屋根裏の温度にかかわらず2階居室の温度はほぼ同じだということがわかります。
屋外の気温と似たようなものですね。



施工前は、2階に上がる階段の踊り場付近で熱塊に押し戻されるようだった



本来なら施工の前後で比較するべきなんだが…。以前の居室は今より5~6℃は高かったんじゃないかな。いまさら断熱材を剥いで確認もできないし…



30℃を超えてれば十分暑いとは思うけど、エアコンは運転していないときの温度よね
【参考】気温の低い冬期間における温度変化は・・・
冬の寒さ対策としてはどうなの
夏の日差しによる屋根裏の熱処理がテーマでしたが、逆に気温の低い冬はどんな感じなのか参考までに測定してみました。(測定は2025年12月です)





外気温の大きな変化に対して屋根裏が緩衝地帯になってるんだろうな
断熱材の効果のほどはよくわからないが…


施工後の感想:久しぶりに成果と効果を実感したDIYだった
施工後は夏場の午後でも2階に上がるのが全く苦痛ではなくなりました。
窓を開ければエアコンなしでも過ごせるようになったのは驚きでした。
ただし、切妻タイプの屋根だったので屋根裏内は十分な高さがあることと、屋根裏へのアクセスが容易であったことから、施工してみようという気になったのでした。
やる気と努力だけでは断念せざるを得ない状況もあり得ます。そのあたりは見極めが必要でしょう。
(おわり)
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